マラソン前の食事、パスタって本当に効果的!?
マラソン大会の前日に行われる「カーボローディング・パーティ」。
マラソンの愛好家だけでなく
一般の方にも広く知られるようになりました。
炭水化物(カーボ)をたくさん食べて(ローディング)
翌日のマラソンを完走するだけのエネルギーを
体にしっかり貯めておこうとするもの。
カーボローディングの食事といえば、パスタ。
パスタは本当にマラソン前の食事として、効果的なのでしょうか!?
パスタ料理が色鮮やかで華やかな印象だから?
おまじないの意味があるから?
そこで、主に栄養の視点から考えてみましょう。
1 パスタは“燃費の良い“食事
フルマラソンを完走するためのエネルギーは
大人が1日に必要な食事と同じほど膨大な量です。
マラソン前には、途中でエネルギー不足に陥らないよう
しっかりと栄養補給をしておかなければなりません。
マラソンのエネルギー源は、主に炭水化物からとることができ
パスタは、ご飯・パン・麺類などと並ぶ代表的な炭水化物です。
その中でパスタが選ばれる理由。
それはグリセミック指数が関係しています。
グリセミック(GI)指数とは、食品が体内で糖に変わり
血糖値が上昇する速度を表すもの。
GI指数が低い食品は、ゆっくり血中に吸収され
長時間にわたり血糖値を高く保っていられるのです。
パスタは、GI指数が低い食品のひとつ。
得られたエネルギーが長続きする
“燃費の良い“”食事なのです。
2 秘密は「デュラムセモリナ」
パスタの原料は小麦です。
なぜ、同じ小麦を原料とする“うどん”は
カーボローディングに選ばれないのでしょうか?
それは、パスタに使われる「デュラムセモリナ」という
小麦粉に秘密があるのです。
デュラムという小麦は非常に硬く、粒子も粗いので
普通の小麦よりも吸収が穏やか。
GI指数はさらに低くなり、エネルギーを蓄える能力が高いのです。
3 トマトソースでさらに効果アップ
パスタの料理法を工夫することで
よりいっそうマラソン前にふさわしい食事となります。
オススメは、トマトソースによるパスタ料理。
トマトソース自体がGI指数が低い食品だからです。
4 太めのパスタ、ゆで方は「アルデンテ」
ゆで方ひとつでも、GI指数は変わってきます。
おいしいパスタのゆで方の基準「アルデンテ」。
少し固めのアルデンテの方が、GI指数を低く抑えることができます。
また、細いパスタはすぐに火が通ってしまい
アルデンテになりにくく、太めのパスタを選ぶ方が効果的。
5 ビタミンB群を含む緑黄色野菜で効果アップ
パスタ料理をマラソン前にふさわしい食事へと
さらに磨きをかけるには、ビタミンB群を含む食材をプラスすること。
ビタミンB群は、糖質をエネルギーに変える働きがあるからです。
小松菜などの緑黄色野菜を取り入れると、さらに効果が期待できます。
マラソン前の食事パスタの効果ポイントまとめ
1 パスタは得られたエネルギーが長続きする“燃費の良い“”食事
2 「デュラムセモリナ」という小麦粉はエネルギー貯蔵効果が大
3 トマトソースでパスタ効果はさらにアップ
4 太めのパスタ、ゆで方は「アルデンテ」がグッド
5 ビタミンB群を含む緑黄色野菜をプラスして効果アップ
恒例の「カーボローディング・パーティ」には
やはり深い意味があったのですね。
ただし、パスタはやや消化が悪いので
しっかりと噛んで食べることが大切。
明日のマラソン大会の健闘を願いつつ
参加者同士でゆっくりパスタ料理を楽しんでください。