マラソンのレース中、どんな食事をとれば完走できる?
体重60kgのランナーがフルマラソンを走ると
消費するエネルギーは約2,500kcal。
1日に必要な食事のカロリーとほぼ同じなのです。
マラソンのレース中にも、水分補給はもちろん
栄養補給となる食事しっかりとらなければ
クルマでいう「ガス欠」になることもあります。
特にフルマラソンを4時間以上かけて完走する
中級者・初心者のランナーには、とても大切なこと。
10㎞・ハーフ・フルマラソンのレース中に必要な
水分補給と食事について考えていきます。
10㎞マラソンの水分・食事対策
【水分対策】
10㎞マラソンの完走タイムは、約45分から60分。
30分以内にコップ一杯程度の水分をとってください。
夏場や夏場以外でも気温の高い日には15~20分。
水分が体内に浸透するまでには時間がかかるので
喉が渇く前に水分補給をしてください。
【食事対策】
水分補給は必要ですが、栄養補給は
あまり考えなくてよい距離です。
10㎞コースの場合、主催者サイドでも食事のための
エイドステーションを設けていない場合がほとんど。
完走に60分以上かかる方は
ジェル状のエネルギー補給食やチョコレートなど
簡単に糖質を補給できる食事を持参してください。
空腹を感じる前に、栄養補給を。
ハーフマラソンの水分・食事対策
【水分対策】
30分以内にコップ一杯程度の水分を補給してください。
もちろん、喉が渇く前の補給を心がけること。
主催者側でも水分補給エイドステーションを設けています。
電解質成分が入ったスポーツドリンクと
両方用意されている場合もあります。
汗をかくと体内の電解質が不足するので
1回はスポーツドリンクを必ず補給してください。
甘さが残るのを防ぐため、水と併用する方がよいでしょう。
【食事対策】
ハーフマラソンのタイムは、約1時間40分~2時間。
10㎞マラソンとは違い、水分補給とともに
栄養補給のための食事が大切になってきます。
約60分から90分、または10㎞くらいを目安として
お腹が空く前に、栄養補給のための食事をとること。
バナナ・ジェル状エネルギー補給食・チョコレート・飴など
普段のトレーニング中から
「これを食べると元気になる」という
自分の好みにあった食事を見つけておくと心強いです。
栄養補給のための食事は、こまめにとることが大切。
糖質の高い食事を一度に大量にとると、血液中の糖分が急増。
すると、体は反作用で下げる方向へ働き低血糖を招くことも。
貧血状態になって頭がフラフラに
なってしまう恐れがあるので注意が必要です。
フルマラソンの水分・食事対策
【水分対策】
東京マラソンの場合、5キロから給水所が設置され始め
それ以降は2~3㎞ごとに設置されています。
喉が渇く前、20~30分ごとに水分補給を行ってください。
フルマラソンの場合、前半の水分補給は
後半のエネルギー不足を防ぐ意味もあるので重要です。
【食事対策】
完走に3時間以上かかる初級・中級者のランナーの場合
途中でガス欠にならないよう
栄養補給のための食事はとても大切です。
お腹が空く前にとることを基本に
レース前半から小まめに栄養補給をしてください。
東京マラソンの場合、栄養補給エイドステーションは
約22㎞地点から設置され始め、5㎞ごとにあります。
その前に食事をとれるよう、ランニング用のポーチに
エネルギー補給食・チョコレート・飴などを持参し
少しずつ走りながら食べてください。
エイドステーションに
食事が残っていない時もあります。
途中のコンビニなどで食事を買えるよう、小銭があると安心。
その他、知っていくと便利なこと・注意点
給水のために用意されている紙コップから
こぼさないよう走りながらうまく飲むには
コップの上部を指でつぶし、飲み口を小さくすると
飲みやすくなります。
栄養補給のための食事は
簡単に開けて食べやすい容器のものを選びましょう。
食べた後は容器などをコースに放置しないで
ゴミ箱に捨てるか、持ち帰るようにしてください。
マラソンレース中の水分・食事対策のポイントまとめ
【10㎞マラソンの水分・食事対策】
▶︎30分以内にコップ一杯程度の水分補給
▶︎夏場や気温の高い日には15~20分以内に水分補給
▶︎いずれも、喉が渇く前に水分補給
▶︎完走に時間がかかりエネルギー不足が心配なランナーは
ジェル状のエネルギー補給食やチョコレートなど
簡単に糖質を補給できる食事を持参
▶︎空腹を感じる前に栄養補給
【ハーフマラソンの水分・食事対策】
▶︎30分以内にコップ一杯程度の水分補給
▶︎汗をかくと体内の電解質が不足するので
1回はスポーツドリンクを必ず補給
▶︎約60分から90分、約10㎞を目安に
簡単に糖質を補給できる食事を補給
▶︎低血糖状態にならないよう、食事はこまめにとる
【フルマラソンの水分・食事対策】
▶︎喉が渇く前、20~30分ごとに水分補給
▶︎後半のエネルギー不足を防ぐため前半にしっかり水分補給
▶︎レース前半から食事を小まめにとる
▶︎後半地点に設置のエイドステーション手前でも
食事がとれるよう、エネルギー補給食など持参
▶︎コンビニなどでも食事が買えるよう小銭を持参
【その他の注意点】
▶︎給水コップの上部をつぶし飲み口を小さくすると
こぼさないよう走りながら飲みやすい
▶︎食事の容器は簡単に開けて食べやすいものを
▶︎食事の容器はゴミ箱に捨てるか持ち帰ること
東京マラソン「人形焼き」、京都マラソン「八つ橋」
名古屋マラソン「ういろう」。
栄養補給のための用意されている食事にも地方色があります。
これも、マラソンランナーの楽しみのひとつです。