ガス欠しない!マラソン前日の食事と食べる時間
マラソン人口が1,000万人を突破。
今や10人に1人がマラソンランナーという時代です。
マラソンランナーにとって
トレーニングとともに悩ましい問題が食事。
食品メーカーが行った「マラソン前の食事調査」によれば、
レース中にツラいと感じる一番の要因は「エネルギー切れ」。
エネルギーは、主に食事からとることになりますから
ランナーにとって食事は大きなテーマです。
そこで、マラソン前日の食事と時間について考えてみましょう。
炭水化物がエネルギーへと変わるしくみ
私たちのエネルギー源は、主食のごはん・パスタ・麺類など
主に炭水化物・糖質からとることができます。
カラダに取り込んだ糖質は最終的にブドウ糖となり
血液や筋肉に送られてエネルギーとして使われます。
余ったブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられ
マラソン中のエネルギー源として使われるのです。
つまり、グリコーゲンがマラソンのエネルギーそのもの。
マラソン中にガス欠しないよう、マラソン前日までに
グリコーゲンをしっかり貯めておくことが重要です。
高炭水化物の食事でグリコーゲンを貯める
すっかりポピュラーとなった
マラソン前日の食事法「カーボローディング」。
カーボ(炭水化物)を積極的にとることを目的に行われ
マラソンランナーにとっては常識です。
特にマラソン前日は、肝臓や筋肉にグリコーゲンを
しっかり貯め込んでおく必要があります。
エネルギー源となる炭水化物を多く含んだ
ごはん・パスタ・麺類などの主食や
ジャガイモ・レンコンなどの根菜類を
食事でしっかりとることが大切です。
低脂肪の良質なタンパク質をとる
筋肉や血液の元となるタンパク質も
炭水化物とともに大切な栄養素です。
タンパク質は肉や魚などからとれますが
炭水化物を多めにとるので摂取カロリーが増えた分
脂質の量を減らすことが大切です。
体重が増えれば、マラソン中に膝に負担が増すからです。
そこで、脂肪分の少ない赤身肉や鳥のささみ、魚類を
メニューに積極的に取り入れます。
炭水化物の吸収を促すビタミン・ミネラル類もとる
炭水化物がブドウ糖として吸収されやすくするために
野菜や果物もたっぷりとりましょう。
特にオレンジやグレープフルーツなどの柑橘系はオススメです。
就寝3時間前までにバランスの良い食事をとる
炭水化物を多めに、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル類をとる。
つまり、必要な栄養素をバランス良くとることに他なりません。
グリコーゲンを貯めるために、炭水化物を多く含んだ
ご飯やパスタなどの主食を増やすだけのこと。
健康に人一倍気を使っているマラソンランナーなら
いつもの食事メニューに、炭水化物を増量するだけのこと。
特別な食事をとることを考える必要はないのです。
ただし、きちんと消化し、お腹にもたれないよう
寝る3時間前までには食事を終わらせてください。
このルールだって、いつもの健康法とまったく同じです。
マラソン前日には控えたい食事
マラソン前日の食事として、気をつけてほしいことがあります。
お刺身などの生ものはお腹をこわすことがあるので控えたい食事。
脂質が高い唐揚げなどの揚げ物も、避けたいメニューです。
繊維質の多いヒジキやキクラゲは、お腹が張る原因になるので
注意が必要です。
マラソンの前日は、アルコール類も控えましょう。
マラソン前日の食事と食べる時間のポイントまとめ
- 炭水化物をとるご飯・パスタ・麺類をやや多めの主食
- 総カロリーが増えないよう、高タンパク・低脂肪の主菜
- 炭水化物の吸収を促すビタミン・ミネラル類の副菜とデザート
- 全体にバランスの良い食事をとること
- 生もの・揚げ物・繊維質の多い食事は避ける
- アルコールはとらない
マラソン前日といっても、ふだん通り
バランスの良い食事をとることに変わりありません。
炭水化物を多めにとる「カーボローディング」とともに
積極的に水分をとる「ウォーターローディング」も忘れずに!